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恋する紅茶は、フランス流紅茶の楽しみ方とシャンパンアフタヌンティ、特別な日のブランチティーをお教えするサロンです。

紅茶コラム 

お茶は魂の飲み物といわれます

「お茶をいれましょうか」「お茶にしよう」「お茶でもいかが」・・・
こんな言葉にほっとします。それはお茶をいただく場面や気持ちをわたし達が知っているから。
リフレッシュして、リラックスして、気持ちがふわっと軽くなる。
わたしは「丁寧にいれたお茶さえ飲めば、たいていのことは解決する」という祖母の言葉を信じています。
魔法のようだけれども、実際的なとけない魔法、それがお茶の魅力だと思います。お茶の力はあなどれません。


茶葉や紅茶の基礎知識

お茶にまつわるあれこれを、こちらに書きとめていこうと思います。
魔法も科学も歴史もあり、で「恋する紅茶の基礎知識」を共有しましょう。
フランス流紅茶レッスンでは取り上げない内容も、こちらにまとめておきますね。

お茶の木の種類


お茶の木は、ツバキ科の
「カメリア・シネンシス」
(Camellia Sinensis)と呼ばれる亜熱帯性の植物です。

紅茶もウーロン茶も緑茶もプーアール茶も、同じ茶の木の新芽、2枚から3枚の若葉から作られます。

お茶の木は、大きく分けて2種類あります。静岡など日本で栽培されているのは「中国チャ」という種類が中心です。

葉の長さが6〜9cm、幅は3cmほどの小ぶりの葉で、葉先が尖らず、全体的につややかで、丸みを帯びています。
中国東部、東南部、日本、台湾などで栽培されています。

同じ中国種でも中国の四川、雲南、湖北では、木の高さが5mにも及ぶ茶の木が栽培されています。
大きな葉は緑茶になるそうです。

これらとは別に、アッサム種という茶の木があります。インドチャとも呼ばれます。
こちらは葉の長さが15p、幅が5cmと大きいものです。葉先も尖っていて、葉の繊維が荒く、淡い緑色です。

タイ北部からビルマ、アッサムにかけて生育し、剪定されないものは高さが10mにも達する大木になるそうです。

インドチャには他に大葉種もあり、この木はなんと15〜18mの高さになるといいます。葉も20cm。葉肉は薄く柔軟で
とても濃い緑いろです。



余談ですが、わたしは、子どもの頃のお隣の家の庭が一部、茶畑になっていたのを憶えています。
夏の終わりぐらいに、お茶が白い小さな花を咲かせ始めます。花芯が黄色で、それはそれは可愛らしい花です。

秋の終わりから初冬にかけて満開になります。茶の湯のおけいこ用によくいただいては、花入れにいけていました。今もお茶の花やツバキ科の植物が好きです。
懐かしい思い出です。

お茶がたどった道

漢から唐の時代にかけて中国で広まったお茶は、その後、世界に伝わっていきました。

福建省の[テー] という発音と、広東語の{チャ}という発音の2系統に分かれて広まったのだそうです。

お茶を、チャという音で呼ぶ言い方は、日本語、ロシア語(chai)、ポルトガル語(cha)、ペルシア、アラビア、トルコなど。

「テー」は英語(tea)、フランス語(the)、ドイツ語(tee)、オランダ(thee)、スリランカ(they)、、南インド(tey)。

お茶がたどった経路が音(オン)に現れているそうです。お茶はたどった道のそれぞれの場所で、その場所独自の茶文化を形成して行きました。

チャの色も、茶道具も飲み方もその用途もさまざまです。

近代のお茶の歴史にいちばん貢献したのは、やはりイギリスでしょうか。16世紀の東インド会社が運んだお茶は、イギリス貴族たちの富みと権力の象徴として花開きました。


19世紀になってやっと庶民に普及するのですが、それもイギリスの政策によるものでした。イギリスの植民地であったインドのアッサム地方で大規模茶園の経営が始まったのです。

なにかとイギリスに張り合うフランスですが、こちらでは長いことお茶は「薬」のように飲まれました。高価でなかなか庶民の手には届かなかったという歴史があります。

日本では、遣唐使の平安時代頃です。僧侶が中国から茶を持ち帰ったと言われています、やはり貴重品で貴族のものとされ、儀式的に使われていたようです。

我が国での普及は12世紀末。臨済宗の栄西が宋からお茶と製法を伝えた・・・と歴史の時間に習いましたよね。テストに出ると言われて「りんざいしゅうえいさいおちゃ」と暗記した記憶があります(笑)。

その後、日本独自の文化「茶の湯」が生まれ、室町時代には武士が禅の思想とともに茶の文化を支えました。江戸時代には煎茶が流行りました。

数百年の歴史と文化。その間には歴史的大事件にもお茶は色濃く関わっていくことになります。
お茶が旅した歴史とともに、それぞれの時代、それぞれの背景と文化を想うことも、お茶の楽しみのひとつです。

今は、世界中のお茶が手に入ります。幸せな時代ですね。

紅茶の製造法

紅茶は、アッサム種かアッサム種と中国種の交配種から作られるものが主流です。

製法には、オーソドックス製法とCTC製法があります。

オーソドックス製法は、主にリーフティーになります。CTC製法のものはティーバッグに使われることが多いです。


・茶摘み 
(手で、一芯二葉または一芯三葉が丁寧に摘みとられる)



・工場で
(萎凋)

(揉捻)

(発酵)

(乾燥)

茶葉は、この工程を経て紅茶になります。